『Bladed Fury』避諱(ひき)について

Bladed Fury
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今回は避諱ひきについて書きたいと思います。タイトル画像にあるように「小白」は「桓公の名を避諱して使用できなかった」とありますが、これは一体どういうことなのか解説したいと思います。

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避諱とは

そもそも避諱とはなんでしょうか?ウィキペディアの解説を見てみることにします。

中国では古来、親や主君などの目上に当たる者の諱(本名)を呼ぶことは極めて無礼なことと考えられており(実名敬避)、特に皇帝およびその祖先の諱については、時代によって厳しさは異なるが、あらゆる臣下がその諱を口にしたり書いたりすることを慎重に避けた。

つまり「いみなを避ける」ということですね。

作中における避諱

では作中において「桓公の名を避諱して使用できなかった」とはどういうことでしょうか?

桓公とは春秋五覇の一人である斉の桓公を指します。そして桓公の諱こそが小白なのです。そのため作中に登場した「小白」は斉の国の偉大な祖先「桓公」を名を避諱していたということです。

では逆にどうしてこの「小白」は「小白」と名乗れるようになったのでしょうか?

その理由は、このゲームの舞台の時期がちょうど「姜斉」から「田斉」に変わったからです。田和が主人公の父・康公を殺し、斉の国を奪うというのがこのゲームの内容でした。つまりそれまで斉は、姜姓が君主だったのが、田姓が君主になったということです。そのため今後は姜姓の者を敬う必要がなくなり、「桓公の名を避諱」する必要がなくなったということです。

ゲームにおいてこのシーンは、もう斉の国が主人公たち姜姓のものではなくったということを暗に示していた内容だと思われます。

まとめ

ゲーム内ではさりげない会話の中にこの言葉が登場し、時代背景を知らなければいまいち何を言いたいのかわからない内容だったかと思います。しかしそこに隠された意味を紐解いてみると、主人公がかなり不利な状況に追いやられていることがわかりました。こうした言葉を使ってさりげなくストーリーをほのめかしている点で、とても素晴らしいゲームだと思いました。


参考URL

・ ”避諱”, ウィキペディア, 2020年3月9日更新<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BF%E8%AB%B1>, 2020年4月15日アクセス.

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